「半導体産業」でよく用いられる測定機
「半導体産業」でよく用いられる測定機
「測定機」と「測定器」における特徴
▶ ノギス(測定器)
【産業別】使用事例8選!
ー 製造現場で主に用いられている測定機 ー
▶ 半導体産業
▶ 自動車産業
▶ 航空機産業
測定機とは?
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5G普及によるスマートフォンの高機能化、AIやデータセンターの需要拡大などにより、半導体の需要は今後ますます大きくなると考えられています。半導体産業の製造現場では、製造過程の検査などに以下のような精密測定が不可欠です。
|画像測定機
画像測定機は、光学レンズで拡大した映像をカメラで撮影し、取得した画像に対してソフトウェアによる画像処理を行い、対象物の寸法を測定する測定機です。高精度・短時間測定が可能なことから微細加工を行う半導体製造工程においても使用されています。
半導体製造工程は、基板となるシリコンウェハ上に集積回路を形成するまでの前工程と、作成した集積回路を切り出してチップとしてパッケージ基板に収める後工程があります。画像測定器は前工程の洗浄や薄膜形成などのプロセスにおいて、シリコンウェハに気体を噴射するシャワーヘッドの品質管理に使用されています。
気体を均一に効率良く噴射するために、シャワーヘッドには微細なノズルが数千~数万個設けられています。半導体製品の品質を確保するには、これらのノズルの内径・真円度・位置などを適正に管理することが必要ですが、以前はノズルが微細で多数あるために正確な計測が困難でした。現在では、画像測定機を用いることにより高精度・高速での穴形状測定が可能となり、半導体製造工程における品質管理に役立っています。
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|測定顕微鏡
測定顕微鏡は対象物を光学的に拡大して観察する顕微鏡に、寸法を測定する機能を加えた測定機で、非接触で対象物の輪郭形状や表面の状態を観察・測定することが可能です。電子部品や半導体など、拡大しなければ観察できない微細な対象物の品質管理や、外観確認などに使用されています。
半導体製造工程における、シリコンウェハの品質管理での使用例を見てみましょう。シリコンウェハは柱状の単結晶のシリコンインゴットを薄くスライスしたもので、半導体製品の材料基板です。ウェハ上に集積回路を作成したあとのダイシング工程においては、ウェハをチップとして切り出し、樹脂でパッケージングして製品となります。
ダイシング後のチップには欠損やバリが発生している可能性があるため、測定顕微鏡によってそれらを発見することで不具合を未然に防げます。
なお、バリの原因がダイシングで使用する刃(ダイヤモンドブレード)の劣化であることも考えられるため、測定結果は刃の適正な交換時期の判断にも活用されます。
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|白色光干渉計(WLI)搭載画像測定機
白色光干渉計(WLI)とは、光の干渉を利用して、対象物表面のわずかな凹凸による光路差から生じる干渉によって対象物の表面形状を測定する測定機です。白色光干渉計(WLI)を画像測定機に搭載することによって、画像測定機だけでは測定できない対象物の3D形状計測が可能になります。
半導体製造工程では、パッケージ基板の品質管理で、白色光干渉計(WLI)を搭載した画像測定機が使われています。なお、パッケージ基板は繊細なICチップの保護と電源供給を目的としてICチップを収める基板です。パッケージ基板の製造工程では内部の形状や配線ラインの不具合などを検査する必要があります。
ミツトヨのQUICK VISION WLI Proシリーズは、画像測定機に白色光干渉計(WLI)を搭載した高精度3D計測モデルで、対象物の3D形状計測や粗さ解析が可能です。パッケージ基板の配線ライン&スペースの寸法やビア形状などの測定・解析で活躍しています。
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